住まいに求められる機能には、時代の変遷と共に変化するものと不変・普遍のものがあるが
室内に洗濯物が干せるスペースの計画は、近年特に求められることが多くなった機能のひとつ。
ご夫婦ともにフルタイム勤務といったご家庭も多い昨今においては当然の傾向であります。
雨に濡れないだけであればバルコニーに屋根を付けたり、軒を出したりという方法もありだが
気温の低い冬期は天気が良くても外干しではなかなか乾かないし、
周囲からの視線も気になる、という問題もある。洗濯動線もできるだけ短くしたい。
やはり季節にかかわらず、天気にかかわらず、時間を気にせず干せる、という条件を満たすのは
屋内にそれなりの仕掛けを施したスペースを計画するのがベターなようです。
とはいえ、晴れた日には庭でパーッと干したいという声もあって
人それぞれ、暮らしのスタイルは一様ではない。
物干しひとつとっても、なかなか奥が深いものです・・・
ただひとつ、いつも留意しているのは、
ユーティリティといえども居心地のいい場所になるように設えること。
住まいの中では裏方になりがちな部分ではありますが
機能性と感覚的な心地良さを大切に計画したいものです。