『入江の家』の玄関正面の設え。
造り付け玄関引戸の鴨居のラインに高さを合わせて 外壁は杉の羽目板横貼り、
そして ドイツの自然塗料オスモカラーにて塗装仕上げ。
玄関引戸は杉赤身の無節板を使い、 少し上品な感じに見えるように。
これはまだ無塗装の状態ですが これからオスモカラーにて塗装していきます。
外壁とはまた違った色を使います。
毎日家人を送り出し、そして迎え入れる玄関のつくりは できるだけ木を使って
柔らかい雰囲気となるように心掛けています。 一日を終えて我が家に帰り着いたとき、
ほっと気持ちが和むような そんな事をいつもイメージしながら玄関の設えを考えています。
関西圏の家づくり工務店、有志の6社でつくる『上方町家の会』
昨日、メンバーの1社である京都の住暮楽さんのもとに
全6社総勢26名が集結し、大勉強会が開催されました。
今回は各社の代表者のみならず、 設計に携わる方々、現場監理に携わる方々、
そしてまさに家づくりに腕をふるう大工さんまで、 フルメンバーを巻き込んでの大勉強会。
豊住研からも私と現場監理担当の高木、 そして三浦大工さんの3名にて挑んできたのです。
やはり、これだけの実務者メンバーが集結すれば 何はともあれ、まずは家づくりの現場からすべて始まる、
ということで 現在工事中の現場、竣工引渡前のお住まい、
そして実際にお住まいのお宅、と3件を見学させていただきました。
じっくりと建物を堪能させていただいた後には 今度は場所をかえての座学形式。
各々の視点でとらえたデジカメ画像を見ながら、 そこまで観察しているか!と感服させられるような
するどい質問、指摘も飛び交う熱い討議の場となりました。
地域は違えども、同じく家づくりに携わる面々が すべてをオープンにして切磋琢磨しあえる、
とても濃密な時間を共有することができたのです。
今回この場を提供してくださった住暮楽さんには 本当にお世話になりました。
ここに参加した皆さんそれぞれに 実に得るものの多い一日であったことでしょう。
皆さん大変お疲れさまでした。
米原市『入江の家』では晴天の本日、ウッドデッキ工事を行いました。
デッキに使う木材は前もって豊住研の加工場にて、 機械カンナ仕上げまでは終えていますが
細かな長さ、高さのカット加工については あらかじめ設置している基礎石の位置、
高さを確認しながら すべて現場で加工していきます。
デッキの床下地面はコンクリート土間にする場合もありますが
水はけの良い土壌であれば、そこまでせずとも 砕石を敷き均し、
十分に締め固めておけば デッキの下が湿気ることもなく、雑草の心配もありません。
さらにその上から化粧砂利をまいておけば このように見た目にもスッキリします。
デッキに使っている木材は、ウェスタンレッドシーダー。
すうっと素直に通った木目と、ぐっと詰んだ年輪目が特徴のこの樹種は
屋外使用においても耐久性に優れ、 後々の木痩せや反り曲がりも非常に少なく、
デッキにはもってこいの木材です。
表面には木材用塗料などは塗らずに 天然鉱物からつくられる、
無色の特殊な木材保護剤のみを塗布しています。
デッキ面は常に紫外線にさらされ、雨風に打たれるので
色をつけてもその状態を保てる期間は限定的です。
もともと耐久性もあり、木目も美しい材料なので それを素のまま、
生かすのが一番いい選択ではないかと思います。
途中で現場を離れたので作業完了は見届けていませんが
気持ちいい日向ぼっこスペースが出来上がったことでしょう。
現場は着々と進行しております。
『入江の家』
『入江の家』の現場は、月末の完成に向けて 各工事が着々と進んでいます。
外部はデッキバルコニーの取付けも完了し 当初、パースや模型によってシミュレートしていた
外観の、ほぼ完成形が現れてきています。
コンパクトサイズの住まいですが なかなかの存在感を放っているのでは、と 一人、納得しています・・・
内部では、内装仕上げ工事が始まったところ。 余分な資材類はすっかり片付いて
室内空間のボリュームがはっきりと見て取れる状態です。
大工さんの造作中は資材や道具でごったがえして 実際よりも室内が狭く感じられるものですが
ここへきて、ようやく住まい手さまにも 生活空間のボリュームを感じとってもらえることと思います。
ここからの仕上げ工程はトントン拍子に進み、 家は日に日に完成形へと姿を変えていきます。
いよいよ工事も大詰めです。
『入江の家』
我が家の芝庭に少し変化をつけたいな、と思い しばらく前に、
芝を一部はがして クローバーの種をまいてみました。
あっという間に無数の芽がでてきて 現在、二つ葉まで成長しています。
もう何日かで三つ葉になることでしょう。
パラパラと種をまくだけで 簡単に緑のじゅうたんが出来上がる、 すごく手軽なグランドカバーです。
が、とても繁殖力旺盛のようなので 生息範囲が広がりすぎないように管理は必要です。
しばらくは、じっと観察・・・
皆様、GWはどのようにお過ごしだったでしょうか。
2日からの4日間、晴天続きで暑くもなく寒くもなく 最高にいい連休だったのではないでしょうか。
私もこの4日間は家で家族とのんびりと・・・
とはいかず、休み前半は仕事だったり町内の用事があったりで 3日の一日は、
その町内の用事でびわ湖に浮かぶ竹生島で ボランティア活動を行ってきました。
竹生島にある宝厳寺(ほうごんじ)が西国三十三所観音霊場の第三十番札所となっていて、
ここのご本尊『千手千眼観世音菩薩』が60年に一度!しか御開帳されない秘仏らしいのですが、
今年はその33年目に特別に御開帳されていて次に拝めるのは27年後とのこと。
となればこの連休にも多数参拝客が訪れるので、地元からそのお手伝いに人員を
出さねばということで私も行ってきたのです。
小さな島には平地部分はほとんどなく 斜面を開いて寺や神社が建てられています。
こういう険しい場所に建てられた旧い建造物を見るたびに 機械も何もない時代によくぞこれだけの
難工事をやり遂げたものだと 感心するのみです・・・
参拝客が来る前に、まずはその秘仏を拝ませていただこうと・・・
そんな間もなくどんどんと観光船から参拝客の方々が。 すぐにそれぞれの持ち場に直行です・・・
こちらが宝厳寺観音堂の入り口。 正面に見える門構えが国宝の『唐門』
京都東山の豊国廟から移築されたものとのこと。 正直、こんな身近に国宝があるとは知りませんでした・・・
私の持ち場は秘仏観音堂の入り口でのお手伝い。 ここで参拝客の方々をお堂へと迎えいれる係。
この廊下も『船廊下』という重要文化財なのです。
豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に使った「日本丸」という船の 廃材を利用して造られた廊下とのこと。
なるほど、船底をひっくり返したようなその屋根の造り・・・
と思いがちですが、あくまで廃材を利用してあるということで 船底をそのまま使っているわけではありません。
参拝客の皆さんは9割方勘違いされていましたね。 「本当だー、船底の形になってるねー!」
でもいちいち訂正はしませんでした。 何せ切れることのない行列を捌くのに精一杯だったので・・・
この船廊下、外から見るとこのように 清水の舞台のように高床式の造りとなっています。
とても急な斜面に架けられた廊下なのです。
こちらは観音堂の回廊の様子。
桃山様式の絢爛な造りです。 400年の時を経ても建立当初の鮮やかな極彩色を偲ばせています。
そして夕方5時まで持ち場を務めあげて 帰り際にようやく私も秘仏を拝むことができました。
昼食時間を除いて約7時間半ほど立ちっぱなし、 疲れ切った足腰で、
それでも少しの充足感を感じつつ 見上げる御本尊には、少し感慨深いものがありました・・・
そして湖西に沈みゆく夕日を浴びながら お迎えの船(完全に漁船)へと乗り込み 竹生島を後にしたのでした。
なかなか貴重な体験、だったかな・・・
見上げた吹抜けの掃き出しサッシに沿うようにある、 キャットウォーク、猫が歩けるほどの小さな通路。
家の中に吹抜けを設ける場合は このキャットウォークを合わせてつくる場合が多いのです。
せっかく設けた吹抜けの窓だから 風通しもできるように開閉できる窓にしたい、
となれば窓の開け閉めも、ガラスの拭き掃除も・・・となる。
主に窓のメンテナンスを考慮してのものですが ここはとても陽当たりのいい場所なので
グリーンを置いて楽しむ、という使い方もある。
もっと大きな吹抜けともなれば キャットウォークも少し広めにとって
そこが絶好の室内物干し場になったりもするのです。
通路としての機能性を確保しながら 吹抜けの開放感を損なわないように
大きさ、デザイン、素材を考えてつくっています。
『入江の家』
先日、見学会を開催した『口分田町の家』 お引き渡しを前にして、竣工写真撮影を行いました。
朝から気持ちのいい晴天、絶好の撮影日和。 そそくさと家具やら小物やらをセッティングして撮影開始。
とにかくいろんなアングルからどんどん撮っていきます。
竣工写真撮影といっても専門家に依頼している訳ではなく 自分達でああだこうだと言いながら
撮っているだけなので プロの写真には及ぶべくもありませんが・・・
空間の広がりや木の家の柔らかな雰囲気、 そういったものが写真から少しでも伝えられたらと
試行錯誤しながら撮っているのですが・・・ 写真というのも本当に奥が深いものです。
いつも弊社スタッフ津田に自前のカメラで撮ってもらっているのです。
その脇で私は、コンデジであちらこちらを・・・
夜景まで撮るとなると結局一日がかりになります。
かなりの撮影枚数になりましたが、じっくり吟味して 施工事例集と、ブログにもアップしたいと思います。
はたして上手く撮れているでしょうか・・・