『宇根の家』の吹き抜け空間の様子。
東南の角には、朝の光を取り込むコーナーFIX、
南には一日を通して家の奥深くへと光を導くテラスサッシ。
天井は屋根なりの勾配で、高さ方向のボリュームをもたせて
手摺りはできるだけ線の細い造りを心掛けて、採光や視界を遮らないように。
床もスノコ状にして(現在はボードで養生中)スキマから光りを抜きます。
そんな、いくつかの要素・手法を重ねて
自然の採光や通風の恩恵を最大限に享受できるように、
それと同時に大きな開放性、視覚的な広がりが感じられるような
居心地のいい空間づくりを追い求めています。
ここでもやはり、窓の果たす役割が大きい。
窓の取り方ひとつで外部とのつながり方が随分と違ってくるのです。
うんうん、なかなか良い感じに仕上がってきました。
外部の仕上げ工事が概ね完了となった『宇根の家』
建物をすっぽりと覆っていたメッシュシートも一部取り外されて
いよいよ外観の全貌が見えてきました。
最近の施工例では、板張りやガルバリウムなどの素材を使った
ダークブラウン系の外観のお家が割と多かったのですが
今回は白を基調に、全体的に明るい色調で統一。
ダーク系の引き締まった印象も好きですが
明色系で張りのある外観も、なかなかいい感じです。
内部工事も着々と進行中、
工事は終盤へと突入していきます。
いつも通勤途中に見かける堤防沿いの桜並木は
花のピークを過ぎてハラハラと散り始めていますが
我が家の庭では小さな桃の木がちょうど今、満開。
毎年桜よりも一週間ほど遅れて花のピークを迎えます。
2本ある桃の木は今年で3シーズン目を迎えて
どちらも順調に枝張りを伸ばしていますが
今年は花の付き具合に随分と差が出ています。
これはおそらく板塀との位置関係による 受日照時間の違いが影響しているのでしょう。
樹高を低く仕立てる木を植える時は そういった事にも配慮が必要という事ですね。
鮮やかなピンク色が特徴的な桃の花は、観賞用としても人気が高いそうです。
こちらはまだ3分咲きといったところ。
まだしばらくは庭花見を楽しめそうです。
今週からまた新たに、能登川駅の近くで工事が始まっています。
大通りから一筋入った場所に位置する、静かな住宅街。
道向かいには立派な神社と鎮守の森が広がっています。
この辺りは地下水位も浅く、地盤もあまり強くないとはよく聞きますが
地盤調査の結果はやはり、地盤改良が必要との事。
という事で今週はまずその地盤改良工事からスタートしました。
昨今の住宅工事における地盤改良で最も一般的なのは「柱状改良」でしょう。
強固な支持層のある地層まで直径60センチほどの孔を掘り、
土とセメント系の固化剤とを混合して地中に杭を形成するという工法。
しかし今回は敷地内に住まい手さまが昔からお使いの井戸がありました。
水脈は地下7mほどと割と浅い水源から汲み上げているらしいのですが
飲み水にも利用できるきれいな水質なのだとか。
この辺りにいい水脈があって上水道よりも井戸水をよく使うお宅が多いとのことで
地盤改良においても地下水を汚染する心配のない「砕石パイル」という工法を採用しました。
まずは強固な支持層のある深さまで孔を掘る、ここまでは柱状改良と同じですが
この中に砕石を少しずつ投入して孔掘機械で圧力をかけながら締め固めて行きます。
土を砕石に置き換えるだけで固化剤などの化学製品をまったく使わないので
土壌汚染の心配が皆無です。液状化にも効果があるようです。
砕石が丸く固まっているのが仕上がりの状態。
材が砕石なので、基礎工事の際に同じ砕石で高さの微調整ができます。
地盤改良はその土地の状況によって適した工法を検討・選択するのですが
この「砕石パイル工法」は化学製品を使わないため無公害でCO2削減にも貢献、
液状化にも効果ありということで、なかなか優れた工法です。
地盤改良はしなくて済む、のが一番いいのは当然ですが
必要とあらば、この工法も今後検討の一つに加えていきたいと思います。