豊住研は29日より年明け4日まで、 年末年始休業に入っております。
我が家は昨日、実家での年末恒例行事となっている 家族全員集まっての餅つきを行いました。
やはり、これをやらないことには 年末気分も盛り上がらないのです。
朝一から先ずは、 餅米蒸しの燃料となる薪割りから。 ガス火でやれば手っ取り早いのでしょうが
あくまで焚き木でやるのも我が家の伝統なんです。
情緒的な理由でもあるのですが 焚き木蒸しのいいところは みんなで火を囲んで暖をとれるところ。
毎年餅つきを行う12月30日は かなり雪降られ確率が高く、寒い日が多いので ゆらめく炎を
眺めて暖をとりながら蒸し上がりを待つ、 とってもおあつらえ向きなんです。
そして、小腹を満たす、こんなメリットも・・・
使っている臼もかなり年季の入ったもの。 一本のケヤキから削り出したもので 今ではもう、
こんな造りの臼は入手困難かもしれません。
年に一回だけの出番ですが いつまでも大事に使っていきたいものです。
毎年男手3人で、7臼ほどつきあげますが、 その手返しをすべて一人でやり通す母には頭が下がります。
一年ぶりの、待ちに待ったつきたてのお餅。 「食べ専門の人」たちが、我先に群がってきます。
きなこに、あんこに、大根おろし、 いくらでも食べ放題、至福の時。
こうして我が家は、いつもと変わらぬ年の瀬をおくっていますが 皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
いろんな事があったこの一年を振り返りながら 新たな年にむけて英気を養っていきたいと思います。
好天の望みも虚しく、 やはり今年も雪の年末となってしまいました。
世の子供達にとっては 歓喜のホワイトクリスマスだったでしょうが・・・
1月28日~29日に完成見学会を開催する『速水の家』は 幸い、
外装仕上げ工程はほぼ完了しており 年内に外部足場も解体となります。
内部でも、仕上げ工事の真っ最中。 徐々に完成型が現れつつあります。
年明けからも、引き続き内外の仕上げ工程、 建具や家具の取付、
設備機器や電気器具の取付などなど、 完成に向けて現場は賑やかな状態となります。
あとは昨年のようなドカ雪がないことを祈るばかりですが・・・
見学会の詳細が決まり次第、情報UPしますので 今しばらくお待ちください~
建築にあたっては、その地域によって様々な法的規制があります。
主に農地が多く市街化を抑制している市街化調整区域での建築となる 『入江の家』では、
長々とかかっていた建築許可がようやく下りて いよいよ工事着手となりました。
地盤調査の結果より、まずは地盤改良工事から。
今回は、土中に柱状の杭を構築して建物を支える 柱状改良という工法にて施工しています。
比較的浅い地層に強固な地盤がある場合に採用する工法です。
引き続き、基礎工事へと進んでいきますが 年末にむけて、あまり芳しくない天候推移。
何とかキリのいいところまで進めておきたいものです。
去年、一昨年のような年末大雪がないことを祈ります・・・
『入江の家』
先週末は、来年着工するクライアントさまと一緒に 豊住研の家にお住まいのお宅2件を訪問してきました。
今後、詳細な打ち合わせ、検討を進めてゆくにあたり 改めて、実際の住まいを観察、
体感していただこうと OBさま宅と当社社員宅の2件をご案内させていただきました。
まだ豊住研の家をご覧になっていなかった親御さんも同行いただいて 総勢7名での賑やかな
お宅訪問となりました。 OBのNさんには、朝からお邪魔しまして 本当にお世話になりました・・・
新築の完成見学会には何度もお越しいただいてはいますが
実際にお住まいのお宅を案内するのは今回が初めて。
できたてホヤホヤの新築物件もいいですが やはり、実際にお住まいのお宅において
どんなふうに暮らしが営まれているのか、 ご自身で観察し、体感してもらうことが
今後の家づくりの大きな糧となります。
そして何より、奥さま方の生の声、 忌憚のない意見を存分に聞いていただけることが
一番の収穫であろうと思います。
豊住研の家は間仕切りの少ないオープンな住まいがほとんどなので OMソーラー、
あるいは蓄熱式など 全体的な床暖房を基本としています。
朝から雪景色となったこの日は 床暖房の快適さを体感するにはもってこいの日。
大きなワンルーム空間であっても 床暖房のみで一冬を十分快適に過ごせることを
体感してもらうことが出来ました。
社員宅では冬の室温変動を測定したグラフなどと共に 温熱環境の数値的な裏付けもご説明。
住まい手さま同士の話は尽きず、 あっという間の半日でした。
家づくりにおいて、とても参考になる、お宅訪問。 ご希望の方はぜひご一報ください。
今日は、工務の徳田さんとともに 1月に上棟する『入江の家』の構造材検査に行ってきました。
構造材検査はプレカット加工に入る前の必須工程。 すべてを材木屋さんまかせにするのではなく
自分の目で現物をしっかり確認することが肝要です。
構造材を隠さずに表しで使う豊住研の家づくりではなおのこと。 それぞれの材をどの箇所に配置するか、
どの向きに使えば木目が美しく見栄えするか、 まさに適材適所となるように 一本一本確認していきます。
すうっと、きれいな木目の通った国産の杉材。 今回もナカナカ良い材が出ております。
木材検査は外見だけでなく 内部状態を検査することも重要です。 専用の機器で含水率をチェック。
製造段階で一本ごとに機械検査されていて 材の強度や含水率は印字されてはいますが 改めて、
確認していくのです。
いつも半日がかりの作業となるのですが 出荷されてきたばかりの木材に触れて
一本一本の木目や節、色味を確認していく、 この作業がなんとも好きなんです。
この後、木材は加工工程へ。 現場に運ばれてくる日が待ち遠しくなります。
『入江の家』
バードビュー、鳥瞰の視点、 そう、文字通り空を舞う鳥の視点のことです。
実際に建物をバードビューで見るということは 特殊な重機でも使わない限り、
なかなか難しいことですが 模型があれば、それが可能になります。
模型といえども、精密に作り込んだものであれば かなり実際のイメージ、
スケール感をシミュレートすることができます。 さらに各階取外し式になっていれば
実際にはありえない見え方、 家の内部のバードビューをも垣間見ることも可能です。
家の中での人の動き、 スペースの広さ、空間のボリューム、 家具や家電の配置、
窓の配置、光の入り方に至るまで・・・
神は細部に宿る、と言われるように 細やかなディテールを突き詰めることはとても重要ですが
そんな時に、ふと模型を見直して 全体を俯瞰してみると また違った考えが浮かんでくることもあるのです。
たまに視点を変えて見る、 何事においても大切なことですよね。
昨日、入居されて半年となる『余呉町の家』Nさん宅に 定期点検にお伺いしました。
入居されてからも諸用で何度か立ち寄らせてもらっていますが 来るたびに、
何かしら住まいに変化、進化があって それを観察するのが楽しみになっているのです。
今回も、庭先に自作の薪小屋が完成していました。 ちゃんと、建物とマッチするように
ダークブラウンに塗装された杉板で囲われていて いやはや、立派なもんです。
これでシートにくるまれていた薪も片付きますね。
肝心な住まいの点検のほうも 同行の工務担当徳田氏と一緒にしっかり実施。
木の住まいは、特に1~2年目の新しいうちは 季節の変わり目など、
建具の調整等を必要とするので チャチャッとその場でチェックしていきます。
その他は特に異常もなく、快適にお過ごしいただいているご様子。
何時お邪魔しても、家の中はスッキリと片付けられていて この住まいに
愛着を持ってもらえていることが伺えます。 つくり手としては、嬉しい限りです。
帰りがけに、玄関先のヤマボウシについたたくさんの実、 ひとつパクッと味見させていただきました。
意外に知らない方も多いのですが ヤマボウシの実は甘くておいしいんですよ~
例えるなら、擦りリンゴみたいな味でしょうか。 ご自宅にヤマボウシの木がある方は一度ご賞味あれ。
豊住研のつくる家は、完成して入居されてからも 住まい手さんが手を加えていける余白があります。
住みながら、自分達の好みに工夫してゆくことで さらに家は良くなっていくものです。
Nさん家も、まだまだこれからが楽しみですね~
秋の日の、日暮れ時。 誰しも、家族の待つ暖かい我が家が 恋しくなる時ではないでしょうか。
すっかり短くなった陽が傾き、 辺りはだんだんと薄暗く変わってゆく時間帯、
どの家にも灯りがともりはじめる・・・
二十世紀を代表する日本の建築家、吉村順三氏の語録の中に 私の大好きな一節があります。
『日暮れ時、一軒の家の前を通ったとき 家の中に明るい灯りがついて
一家の楽しそうな生活が感じられるとしたら それが建築家にとってもっともうれしい時なのではあるまいか』
簡素な言葉で語られたこの一節に 住まいというものの有り様、本質的なもの、
そういった事が内包されているように思います。
家に帰り着いた時、ホッとするような、 自然と家族が集まる場所があって
いつも団欒がはずむような そんな家づくりができれば、と 改めて思う、秋の夕暮れなのです。
落葉樹が紅く色づいた葉をハラハラと落とし、 我が家の庭も晩秋の気配を漂わせているこの頃。
そんな中で・・・
今年の春に植えたオレンジの幼木が ただ一個の、立派な実を付けています。
花が咲き、いくつかの小さな実を付けましたが 最後まで残ったのは結局この一個。
まだ細々とした幹に不釣り合いな立派な果実。
これが今年最後の収穫です。 食べ頃までは、あと少し。 楽しみ、楽しみ・・・