清々しく晴れ渡った大安吉日。
時折、勢いを強める風も心地よい日和に、
ご家族さま、ご兄弟さま一堂にご参列いただき、
新たに始まるSさま邸の地鎮祭を執り行わせていただきました。
周囲には長閑な田園風景が広がり、
祭事の最中聞こえてくるのはカエルの大合唱。
そして遠く見渡せば、新緑眩い山並みを一望する立地。
こんな気持ちのいい場所での家づくりにお声を掛けていただき、
本当に建築冥利に尽きる次第です。
Sさまにとって唯一無二の心地いい住まいとなりますよう、
じっくり、入魂で取り組んでまいりますので
完成までしばらくの期間、どうぞよろしくお願いいたします。
住まいに求められる機能には、時代の変遷と共に変化するものと不変・普遍のものがあるが
室内に洗濯物が干せるスペースの計画は、近年特に求められることが多くなった機能のひとつ。
ご夫婦ともにフルタイム勤務といったご家庭も多い昨今においては当然の傾向であります。
雨に濡れないだけであればバルコニーに屋根を付けたり、軒を出したりという方法もありだが
気温の低い冬期は天気が良くても外干しではなかなか乾かないし、
周囲からの視線も気になる、という問題もある。洗濯動線もできるだけ短くしたい。
やはり季節にかかわらず、天気にかかわらず、時間を気にせず干せる、という条件を満たすのは
屋内にそれなりの仕掛けを施したスペースを計画するのがベターなようです。
とはいえ、晴れた日には庭でパーッと干したいという声もあって
人それぞれ、暮らしのスタイルは一様ではない。
物干しひとつとっても、なかなか奥が深いものです・・・
ただひとつ、いつも留意しているのは、
ユーティリティといえども居心地のいい場所になるように設えること。
住まいの中では裏方になりがちな部分ではありますが
機能性と感覚的な心地良さを大切に計画したいものです。
昨秋の着工から、膝丈の積雪に見舞われた長い冬を経て
いつの間にか麗らかな春の陽気を感じるようになった此頃、
先日、晴れてお引渡しとなりましたA様邸。
工事中は多大なるお気遣いをいただき、
また大切なお住まいをお借りしての見学会には
多くの皆さまにお越しいただくことができ、
多岐にわたり大変お世話になりました。
足繁く現場へ通った日々が終わることに寂しさも感じますが
完成を心待ちにしておられたお住まいを無事お引渡しすることが出来て何よりです。
まだしばらくは、朝晩肌寒い日が続くことでしょうが
それを感じさせない、高い温熱性能を持つこの住まいで
快適な毎日をお過ごしいただけることと思います。
これからも末永いお付き合いになりますが
どうぞよろしくお願いいたします。