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2011年09月28日(水)
6月初旬に着手してから3ヶ月余りを経て
川道町の大規模リフォーム、M様邸は無事に工事完了し、
先週末にお引き渡しさせて頂くことができました。
この連休を利用して引越しも済まされて
長らく、待ち望んでおられた
新しく生まれ変わった家での暮らしを
スタートされています。
工事期間中、お父さんお母さんと一緒に
幾度となく現場に遊びに来てくれたかわいい二人姉妹ちゃん、
大工さんともすっかり仲良しになっていました。
時に、仕事する大工さんの手元に釘付けになることもしばしば・・・
お引越し前には完成写真も撮影させていただいたので
次回はそのいくつかをご紹介したいと思います。

これから始まる、この家での新たな暮らしの中で
たくさんの楽しい出来事、思い出が重ねられていきますように・・・
Mさん、これからもよろしくお願いいたします。
(太田)
2011年09月24日(土)
玄関上り口に、もとからあった大きな式台。
板幅60cm、長さ3.8mの立派な一枚物の無垢板です。
経年とともに表面の色ツヤは失われ、
シミや汚れが目立ってきていたこの式台。
今回、表面を丁寧にサンドペーパーで磨き直し
蜜ロウ配合のウッドワックスを塗り込んで仕上げました。
この何とも深みのある赤褐色、
何も色などはつけておらず
この木材本来の色がワックスによって引き立っているのです。
ついこの間までの状態と比べれば
まさに見違えるような、美しい色ツヤと木目。
年月を経て古びたように見える木材も
一皮むけばこのように、当時の状態を取り戻せる。
無垢材なればこその特権、そして
よく吟味された材だからこそ
こうして長きにわたって使い続けられるのです。

(太田)
2011年09月21日(水)
キッチンスペースの床仕上げは
耐水性、耐汚性、耐久性の高い素材を、
なおかつ、エスニックな雰囲気の感じられるキッチンにしたい、
という住まい手さんのチョイスで
テラコッタ調のタイルで仕上げました。
同じ部屋、空間の中で
床仕上げを変えることはあまりないのですが
無垢フローリングと同じ暖色系で色調を揃えることで違和感もなく、
キッチンスペースを意識的に際立たせる、という効果が感じられて
なかなか良い雰囲気に仕上がっています。

(太田)
2011年09月17日(土)
だんだんと、日暮れ時に向かう時間帯、
リニューアルされた室内に、初めて明かりが燈った。
まだ若干の工程を残すものの、
主だった工事を終えて
フローリングや機器類の養生を撤去した室内です。

竣工が近づいた室内で日暮れ時、
最初に明かりを燈す瞬間が
何とも言えず、好きなのです。
しばらくそこに、佇んでしまう・・・
(太田)
2011年09月14日(水)
キッチンスペースの真ん中に鎮座するアイランドカウンター。
ここで調理の下ごしらえをしたり、配膳台として使ったり、
また、ちょっとした水仕事もできるように
小さなパーティシンクも備え付ける
造り付けのアイランドカウンターです。
このカウンターの縁取りを彩るのは
住まい手のMさんが用意してくださったメキシカンタイル。
これを天面と側面に貼って仕上げていきます。

4種類の、かわいらしい絵柄のタイル。
一枚一枚の大きさも微妙に違っていて
形もきっちりとした正方形ではない、
手づくり感いっぱいの素朴なタイル。
少々形が不揃いでも、曲がっていても
こういったモノは、細かいことは気にせずに
素材のテイストを生かして使うのがいいのです。

こんな遊び心を取り入れられるのも造り付けならでは、
家づくりの楽しみのひとつです。
(太田)
2011年09月10日(土)
川道町の改修工事、
大工工事の最終工程となる外壁の杉板貼りが
三浦大工さんの手によって完了しました。
縦張りの部分は、表面をあえてラフに仕上げた杉板に
メイド・イン・ドイツの自然塗料、プラネットカラーのダークブラウン塗装。
かなり深みのある濃茶色、ツヤを抑えた、ちょうどいい色合いに仕上がります。
この辺りの家屋によく使われている焼板のラフな感じとはまた違って
どっしりと重厚感の感じられる仕上がりです。

一部出っ張った勝手口の外壁は、杉板の貼り方向を横向きに変えて
色のアクセントとして、こちらもメイド・イン・ドイツの自然塗料、
オスモカラーのマホガニー色で塗装しています。
ベンガラ塗りの部分と色調を合わせつつも、
赤すぎない、透明感のある赤茶色。
お気に入りの色なので、よくお薦めしている色なのです。

ここに来て、内外部ともいい感じに仕上がってきました。
いよいよ来週は、建具や製作家具、水廻り機器の取付、
そして仕上げのクリーニングと、一気に完成へと進んでいきます。
(太田)
2011年09月07日(水)
川道町の改修工事、Mさん宅の
母屋の向かいに佇む立派な蔵。
土蔵造りならではの、どっしりと重厚感のある佇まい。
外観も美しい状態に保たれていて
なめらかな白漆喰の壁が目に眩しい。
今や日常生活の収蔵庫としては
あまり使われなくなった蔵ですが
建物自体はまだまだ現役。
この家代々の歴史がつまっている蔵ですから
これからも永く、ここに在り続けて欲しいものです。

この町内では、蔵が比較的多く見受けられます。
どれも、きれいな白漆喰壁の美観を保っていて
昔ながらの町並み、風景を色濃く残しているのです。
この路地を通り抜けた先にも・・・

ついつい、辺りを散策してみたくなります。
(太田)
2011年09月04日(日)
大工さんの造作工事が完了した、川道町のリフォーム工事では
次の内装仕上げ工事に入る前の合間をぬって
住まい手のMさんも参加しての内部塗装を実施しました。
塗装するのは主に造り付けのカウンターや収納家具など。
本格的な塗装初体験をMさんも楽しんでいただいたようです。
子供達も興味津々、目が釘付けです(笑)
こちらはトイレの手洗いカウンター。
プライベートスペースなのでカラーリングにも思いっきり遊び心を、
ということでチョイスされたのはビビッドなメキシカンカラーです!

塗り終わったら間髪入れずに、表面を拭き取っていきます。
そうすることで余分な塗料を拭き取り、
いい感じに木目が浮き立つ仕上がりになるのです。
となれば、ここは塗り手と拭き取り手に分かれてのご夫婦共同作業。

居間の窓際に造り付けた杉カウンターもしっかりとワックス掛け。
こちらは着色はせずに、クリアー仕上げ。
ワックスを擦り込むことで木目が浮き立ち、
木の質感が断然に良くなるのです。

ほぼ半日、とてもムシ暑い中での作業おつかれさまでした。
慣れない作業でうまくいかないところも多少はあれども
気軽に家づくりに参加してもらえたことは
いい経験だったのではないでしょうか。
これでますます、完成が待ち遠しくなりますね。
(太田)
2011年09月01日(木)
三浦大工さんによる内部造作工事が完了した、川道町の改修工事。
本日、残った資材や道具類の片付けと清掃をしっかり行って
週明けからは、いよいよ内装仕上げ工事へ突入。
火山灰シラス壁塗りと、和紙壁紙貼りを並行して進めていきます。
室内の仕上げはご覧の通り、
既存の、ベンガラ塗りの天井板や柱、差し鴨居と、
このたび一新された、杉の天井、これから施工する白の塗り壁、
床の養生ボードの下にはからまつのフローリング。
リフォームの現場ならではの、
新しいものと古いものとが混在する空間。

一見ちぐはぐに見えるかも知れない、この様相も
すべての工事が完了し、家具などが置かれて
実際の暮らしの形が現れてくると
空間の印象はガラリと変わってきます。
完成まであと少しです。
(太田)