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いい住まいをつくりたい社員が綴る日々

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伝統的町家を見学

今日は午後から、地元の建築士会が企画した
伝統的な町家建築の耐震改修実例の見学に参加してきました。

場所は彦根銀座の花しょうぶ通り沿い。
昔ながらの町家が軒を連ねる
なんとも雰囲気のある通りです。

会場となったのは、こちらの建物。
築250年!の商家を町のコミュニティの場として利用するために
3年前に耐震改修が実施されたそうです。
外観はそれほどリニューアルされておらず
あくまで従来の佇まいを残しているところがいいですね。

s-DSC05203.JPG

この耐震改修の実施にあたって
耐震診断、耐震補強の計画に携わられたのが
こちらの滋賀県立大学環境建築デザイン学科の高田先生。
宮城県北部地震や新潟県中越地震などの被害調査にも携わられた
建築構造学の専門家です。

s-DSC05187.JPG

この計画にあたっては、特に予算が限られていたので
実際の工事は地元の工務店さんが中心となり
地域の皆さんも参加して、自分達で出来る事は協力して行うという
地域住民参加型で行われたそうです。

そういった諸々の事情もあってか、
改修範囲も実際に使う1階部分のみで
工法も比較的簡易なやり方が採用されていました。

こちらの木格子、一見意匠的な飾り格子のようですが
耐震補強を目的として設けられた「面格子壁」なのです。

s-DSC05198.JPG

鰻の寝床のような建物の耐震補強というと
あちこちに耐震壁をつくって骨組みを固めていく、
そんな工法を連想しがちですが
今回の建物、補強レベルとしてはそこそこ、ではありますが
あくまで従来の町家建築の雰囲気を損なうことなく
コスト的にも意匠的にも上手く改修されていて
いい実例を見せていただくことができました。
また今後の参考にさせていただこうと思います。

そして、見学しながらやはり気になる建物のディテール。

こちらは奥行きの長い建物の採光を補うためのトップライト。
瓦屋根が一部くり抜かれて透明の波板が葺かれている
なんともシンプルなつくり。

s-DSC05201.JPG

面白いな、と思ったのがこのガラス戸。
アルミサッシに取替えず、元々の建具がそのまま使われていて
外の縦格子とあいまってなかなかの雰囲気。
このガラス戸のつくりをよく見てみると・・・

s-DSC05195.JPG

中央部分が引き違い窓になっているのです。
職人がつくる木製建具ならではの細かい仕事。
そしてこれを大切に使い続けていることも
地域の皆さんの建物に対する愛着の現れだと思います。

s-DSC05196.JPG

こうして長い年月を経ても
愛され続ける建物をつくっていきたいですね。

豊住研(太田)