先日、誤って編集した写真データを消去してしまった八島町の家、
改めて完成写真をいくつかアップしたいと思います。
今回、大規模改修させていただいた八島町の家は
元々母屋の離れ的な用途として使われていた建物でしたが
独立世帯の住居として、ある程度使えるように
全体的な間取りの変更と
キッチン・洗面・トイレの水回りを充実させました。
内部の造りはいつもの豊住研の雰囲気とは少し違って
一面ダークカラーの床が特徴的。
各部のディテールも非常にすっきりとした納まりとなっています。
もとは真壁じゅらく塗りの純和風部屋ばかりでしたが
住まい手様たっての希望で内部の造りは劇的に変化しました。
が、以外に元々の主要な構造部分はそのまま利用して
間仕切り壁の撤去、新設によって間取り改修ができているのです。


今回は照明計画においても
内部全体をすっきりとした印象にまとめるため
ほとんどの照明をLEDダウンライトで統一しています。
従来の電球や蛍光ランプの光源とは特性が違うので
器具選定には少々気を遣いましたが
結果明るすぎず、暗すぎず、
ちょうど良い具合に計画できました。

光の広がりや色合いは白熱電球に近い印象で
器具本体もシンプルな形状でサイズもコンパクト。
今後ダウンライトはLEDタイプが主流になっていきそうです。

洗面カウンターもダークカラーで統一。
洗面ボウルはこれまた渋い、窯肌色。
隣接する廊下に対して開けっぴろげすぎないように
フロストガラスでゆるく隔たりをつくっています。

縁側は長い廊下に変わりましたが
廊下に面する各部屋に採光・通風が得られるように
引戸やランマ窓でつながりをつくっています。

打って変わって外観。
屋根はまだまだ良い状態を保っており、従前のまま、
外壁の仕上げ部分を全面的にリニューアルしました。
玄関廻りは焼杉板と漆喰壁のツートン。
瓦屋根にこの外壁仕上げは相性抜群です。



元からあるものを受け継ぎつつ
現在の暮らしに合わせた機能、性能を付加するリフォーム。
これからまた、生まれ変わったこの住まいが
永く使い続けていただけることを願っています。
住まい手のK様、ありがとうございました。
(太田)